【見学レポート】あまぱぱがウィステリアハウスさんに見学に行ってきました!

2024/11/01

【見学レポート】あまぱぱがウィステリアハウスさんに見学に行ってきました!

この記事のまとめ

♦『障がいを持つ子と親がサポートを受けながら同居できる賃貸住宅がある』との情報を聞き、あまぱぱが見学に行ってきました。

♦一般的なバリアフリー住宅でも想定されていない「当事者目線」の細かな工夫が随所に凝らされていることに驚きました。

♦当事者であり、障がい者福祉のリアルな実情を長く見てこられたからこその発想、熱い思いが詰まった住宅の見学レポート

ウィステリアハウス

お伺いしたのは江戸川区にある総戸数4戸の集合賃貸住宅「ウィステリアハウス」


東京都江戸川区の京成小岩駅から徒歩8分ほど、目の前に小岩公園があるなど環境の良い住宅街の一角に佇んでいます。

ウィステリアハウス外観

見学の申し出を快くお受けくださったのは一般社団法人ウィステリアサポート協会の代表・石井さんと森さん。


これまで二人三脚でやってこられたそうで、とても息の合ったお二人です。
(同協会は物件のサポート業務を担い、石井さんは大家さんでもあります)

いざ、内覧!

早速物件を見せていただき、終始和やかなムードでたくさんお話をお伺いしました。まず建物に入ってすぐ驚いたのがホテルのような広々としたロビー!

「外出時、帰宅時の準備などもこちらでゆとりを持ってしていただけるよう充分な広さを取ってあります。雨の日も帰ってきたらまずは車椅子ごとロビーにそのまま入っちゃってください」とお二人。

ロビーや階段、廊下といった広い共有スペースを挟んで左右に住戸がある形となっているので、
隣家に対して生活音を気にしなくて済むのもこの造りの大きなメリット

ウィステリアハウスの石井さんと森さん
広々としたロビー

住戸内にはたくさんの工夫が

1階は肢体不自由の方、車椅子を想定しています。2階は階段の利用が可能な知的・精神障害等のある方など、利用者を想定して細部を変えていますとのこと。

「例えば、1階のお部屋は一般の規定よりコンセントは少し高く、スイッチ類は低い位置にしています。これは車椅子からでも手が届くようにです。2階は壁を厚くしたり、トイレは2方向に扉をつけることで鍵をかけて閉じ籠ってしまうようなトラブルを回避できる造りにしています」

完全バリアフリーで明るい室内 
コンセントとスイッチ

一般的なバリアフリー住宅でも想定されていない当事者目線の細かな工夫が随所に凝らされていることに驚き。建物を作るにあたり様々な方への聞き取りもされたそうですが、聞けば石井さんも森さんも、ご自身が障がいのある子をお持ちとのこと。納得です。

ギリギリまで、なるべく一緒に暮らしたい。

「これから自分が老いていくことを考えたとき、子どもの行く末に不安を感じたんです。サポートを受けながら一緒に暮らせる住まいがあれば…この思いがスタートです」と石井さん。

「同じように考える家族もきっと多いはず。施設入所かグループホームに入居するという選択が一般である一方、なるべく一緒に暮らしたいという思いもある

家族にとって住みやすい造り、サポート体制が整った安心して暮らせる住まいを提供することでそういったご家族の思いを叶えたい

森さんも石井さんの思いに同意。

ゆくゆくは本人はグループホーム、親は老人ホーム…そういった道に進むのも全然いい。でもギリギリまで親と一緒に暮らすことで、人と暮らせる力を培うことができるんじゃないか、そう思っています」

石井さんも森さんも社会福祉士の資格をお持ちであり、石井さんは支援学校のPTA役員も10年務められていたそう。

福祉制度ではない、民間の強み

障がい者福祉というのは制度上本人しか支援がなく家族に対しては民間が手を差し伸べるしかない


「でも民間だからこそ何の制約もない、自由が利く。メリットも実は多いと思う」

月1回の訪問・相談受付・緊急駆けつけ・地域自治会など各機関との連携…など、
手厚いサポートを柔軟に設けられているのも民間だからこそ。

当事者であり、障がい者福祉のリアルな実情を長く見てこられたお二人ならではの発想、
熱い思いが詰まった住宅だというのが、ひとつひとつの言葉から深く伝わってきました。

見学を終えて

気がつけば予定していた時間を大幅に越えてしまうほど盛り上がった今回の見学でしたが、
印象的だったのは石井さんも森さんもとっても明るくパワフルで、お話中何度も楽しそうに笑っておられたこと。

物件のお話のみならず、社会福祉業界の先輩であるお二人に様々なお話をお聞かせいただき、
ここねのお話もたくさん聞いていただくことができて、とても実りある時間、素晴らしい出会いでした。

石井さん、森さん、ありがとうございました。

最後に、心に残ったお二人のお言葉を紹介します。

「自然体で住む、ここから始めないと共生はありえない」(石井さん)
「私たちの実現したいことはシンプル。“親子で豊かに生きる”それだけなんです」(森さん)

※見学時、お部屋にはまだ空きがあるとのことでしたので気になった方は下記にお問い合わせください。

ウィステリアハウス 情報

【所在地】東京都江戸川区北小岩六丁目25-6

【間取】2DK(50.10 m²)~2LDK(50.13 m²)

【総戸数】4住戸

【問い合わせ先】
 物件:0120-117-258(株式会社イチイ)
 協会:070-2015-1457(一般社団法人ウィステリアサポート協会)

コラムに関して、当事者および専門家が作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、COCOLONでは責任を負いかねますので、あくまでもご家庭・各個人の判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

この記事を書いた人

あまぱぱ

娘ちゃんがここねに通うパパです。 物を書いたりします。 趣味特技は料理です。

重症心身障がい児と家族・
きょうだい・支援者
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