児童指導員が行く!はじめての重症心身障害学会 ~「重心学会参加してきた」レポート~ | COCOLON

児童指導員が行く!はじめての重症心身障害学会 ~「重心学会参加してきた」レポート~

2024/11/23

児童指導員が行く!はじめての重症心身障害学会 ~「重心学会参加してきた」レポート~

この記事のまとめ

♦第49回重症心身障害学会に参加したレポート

♦様々な職種の方や、当事者とご家族も参加している学会でした!

医師や看護師などの医療関係者だけでなく、福祉施設の職員、保育士、教員、児童指導員も参加すると多くの学びがあり、刺激が多い2日間でした!

♦学会に参加したことがない方も、ぜひ参加してほしい、講演や発表を聞くだけでも学ぶことができ、価値があると感じました!

重症心身障害学会学術集会とは?

日本重症心身障害学会が年に1度実施する重症心身障がい児(者)に関する最新の情報が集まり、意見交換が行われる学術集会です。

今年の第49回日本重症心身障害学術集会(以下、重心学会)は、11月8日(金)、9日(土)の2日間、兵庫県の神戸市で行われました!

私は初めての重心学会、初めての神戸で、胸をときめかせながら参加しました!

会場は、ポートライナーの市民広場駅にある、神戸国際会議場
会場の向かいには歴史ある神戸ポートピアホテルもありました♪

会場の外観

初めてでも安心!重症心身障害学会の概要と参加の流れ

重心学会は公式HPから事前に参加登録をすることができます!
事前登録をしておくと、参加費が安く、安心して参加できるのでおすすめです!
今年は7月1日から10月31日までが事前登録の期間でした!

発表をしなくても参加して聴講することができるので安心して参加できます!

第49回重症心身障害学会学術集会

まずは受付!学会参加の流れをチェック

当日、会場に到着すると、受付周辺はたくさんの参加者でいっぱいで、こんなにも重症心身障がい児(者)に関わる方がいて、研究した内容を伝えたり、良い情報を集めたり、意見を交わしたりしたいと思っている方がいることに、心強い気持ちになりました。

受付をすると、まずは参加証の名札に名前を書き、ランチョンセミナーのチケットをもらいに行きました!

その後で、抄録集を購入に行きましたが、(1冊1500円)完売しており、泣く泣く諦めました。。。

学会誌の抄録特集号

ランチョンセミナーは、会場が小さいほど、埋まるのが早いので、「絶対に聞きたい!」というセミナーは、早めの会場入りをおススメします。

初めての会場でも迷わない!セッションの選び方と移動方法

重心学会は例年、大きな会場で開催されていて、
今回も
複数の講演や演題が同時に別の会場で実施されていました。

抄録集やオンラインサイトの日程表・プログラムを確認しながら、
どの会場のお話を聞きたいか、リサーチして順番を決めていきます!

それぞれが学びたい、興味がある分野のお話を選んで聞きにいくことができるため、1日中学ぶことばかりでした!

学会会場の雰囲気をレポート

どんな雰囲気?会場の様子と参加者の印象

今年のテーマは「重篤な障害児・者の方々のトータルケアを多職種協働でどのように大切に支援するのか?~QOL支援とQOD支援のベスト・プラクティスを目指して~」ということで、重症心身障害児・者の方達が豊かな人生となるために、そして幸せな人生だったと思えるように、意思決定を支援していくことがテーマでした

開会式後の会長公演では、【QOD】【Advance care plan】がメインの内容で、「どんな風に人生を終えたいか」についての講演でした。

会長は自身のACPについて「妻の膝枕」と、可愛らしいお話をしてくださり、ほっこりする会長公演でした。
私は、田舎でロッキングチェアに揺られながら、本を読んで過ごしたいです!

口述発表とポスター発表?O-5?P-12?

講演やシンポジウムではたくさんの学びがあります!

演題登録をして、プレゼンテーションと一緒に口述で発表する「O」の演題(Oral)と、ポスター会場に大きなポスターを貼り出して、ポスターの前で発表する「P」の演題(Poster)があります!

どちらも発表者が発表して、質疑応答をすることが一般的です。

口述発表の中には会場が満員で中に入れないことがあったり、
ポスター発表はポスターの周りにたくさんの人が集まっていたり、興味深い発表がたくさんでした!

セミナーや講演をどう選ぶ?わたしはこう選びました!

発表を聞いた方たちがどんなことに気付いて、何を考えたかを知ることが好きなため、口述発表後の質疑応答タイムが大好きです!

もちろん発表者の研究内容も興味深いですが、その質疑応答が盛り上がりそうなセッションや、座長さんが幅広く話を膨らませてくれそうなセッションを選んで足を運びました。

発表者さんに質問をしたい!

質問者
Success

質問をするときは、まず所属と名前を言ってから質問するのがマナーです。

緊張しますが、気になることを聞いたり、意見を交換することができたりする貴重な機会です!

重心学会では、座長さんが笑いも交えつつ、医師、看護師、セラピスト、施設の支援員、どんな専門職でも関係なくそれぞれの意見を尊重して議論をしており、柔らかい雰囲気だったのがとても印象的でした。

まとめ:重心学会での学びと新しい発見

学会に参加して分かったこと!

初めて重心学会に参加したら、雲の上の存在のような先生方のお話を生で聞ける、またとない機会でした!
専門的な目線で見る重症児・者の方との触れ合い方や考え方に、新たな発見がたくさんあり、学びを深めることができました。

医療関係者だけでなく、福祉施設の職員、保育士、教員、児童指導員にとっても、参加すると多くの学びがあり、刺激が多い2日間です!

こんなにも多職種の方が参加する学会は他にないのではと思えるような、素晴らしい学術大会でした。

初参加を迷っている方へのメッセージと次回のおすすめ

来年は、三重県の津市で開催されると発表されていました。
第50回になるとのことで、盛大に開催されることが期待できますね!

閉会の言葉では、「三重は伊勢エビ、松阪ビーフが有名ですので、たくさんの参加者をお待ちしております。」と会長がおっしゃっていました♪

重心学会は、医師や看護師、専門職の方だけでない、多様な方たちが参加していました。
幅広い分野がある学会だからこそ、誰しもが興味を惹かれて、

明日から活用できる発表がたくさんあります!

もし迷っている方やこの記事を見てくださった方はぜひ参加することをおすすめします!


来年は、チームここねでも発表をしようと目論見中です。

(宣言したからには、やらないとですね!)

今回の重心学会でたくさん刺激を受けたので、頑張りたいと思います!

コラムに関して、当事者および専門家が作成しておりますが、全ての方に当てはまる情報ではございません。投稿された情報の利用により生じた損害について、COCOLONでは責任を負いかねますので、あくまでもご家庭・各個人の判断のもと参考情報としてご利用ください。また、特定の施設や商品、サービスの利用を推奨するものではありません。

この記事を書いた人

武田 真歩

重症心身障がい児の通所施設「ここね」で児童指導員として勤務。 休日は、子どもたちにラクロスを教えるコーチとして活動。 自分の好きなコトを増やすのが趣味。 最近は日本のドラマを見ることにハマり中。

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